私どもの保育理念を一言で申し上げるのであれば、それは「愛」の一文字となります。
「愛」とは、まさに生きる力の礎となるものと考えています。
子ども達にとって保育園で過ごす時間は、生涯にわたる人間形成にとって重要な時期にあたります。その中でも、人格の基盤として身に付けなければならない発達上の課題である「基本的信頼感」を身に付けることは極めて重要です。
基本的信頼感とは、子どもが養育者との間に強い情緒的絆を形成する中で、
自分が他者から愛され、大切にされているのだという感覚を身に付ける
ことです。
すなわちそれは、人を信じる力であり自分を信じる力です。
自分を信じることが出来る人は、自信のある人です。
自信のある人は、他者を信じることができる人です。
喜びや感動を分かち合うこと。
目標に立ち向かう意欲。
チャレンジ精神。
困難に立ち向かう勇気。
失敗しても立ち上がる力など、
それらは基本的信頼感という礎があってのものです。
基本的信頼感は、特別な例外を除けば、養育者に抱かれ無条件で受け入れられ愛されることによって育まれていきます。たくさんたくさんそれはもう溢れるほどにかまってもらって、甘えて、依存して、愛してもらう。そうして、基本的信頼感は獲得されます。私どもでは、その基本的信頼感を「愛」と呼びます。
この世に祝福されて誕生した大切な命。
お父さん、お母さんに優しく抱かれます。
愛を知る始まりです。
優しいまなざしで微笑みをくれます。愛を感じます。
いつも温かく見守ってくれます。愛を育んでいきます。
やがて自分の中で育まれた愛は、他者へ手渡しをするようになります。
愛を与えていくのです。
豊かな人間関係において、与えた愛はプレゼントとして自分のもとに戻ってきます。
愛を受け取ります。
自分自身を慈しみ他者を慈しむ。
愛に満ちた世界の創造です。
「愛」の保育理念のもと、子ども達が現在もこれからも最も良く生き、望ましい未来を創造する力を育めるよう、保護者、地域とともに、惜しみない愛に溢れる場を創造し続けていくことを使命として、保育に取り組んでいきます。
※「見守る保育」とは・・・環境を通して子どもの発達を保証する。子どもの自ら発達しようとする力を引き出し、可能な最大限度まで発達させることを意図した環境を用意する保育。